世界人口は今や70億人を超え、今後も急激な人口増加が続きます。一方、地球上の農地面積はこの半世紀でほとんど増えておらず、現状が変わらなければ、人類は数年以内に食糧危機を経験するだろうと言われています。
このような状況の中、第一には食料の確保が、人類の取り組むべき優先的な課題であると考えられます。そのためには、農地面積の増大や新しい農業技術の開発とあわせて、水と肥料の確保が非常に重要となります。
ところで肥料には、化学肥料と有機肥料との2つがありますが、工業的に生産する化学肥料はその製造過程で多大なエネルギーが必要なため、今後の人口増加と資源不足に伴って生産コストが大きく上昇する可能性があります。加えて、化学肥料の過剰投入による環境汚染も無視できない問題です。本来、自然と共存し自然の恩恵を受けるはずの農業が、自ら環境負荷を増大させてしまえば、産業そのものの持続が危ぶまれることになるかもしれません。
そうした観点から、私たちは今一度、有機肥料(堆肥)の存在価値について見直す必要があるのではないかと考えます。堆肥の多くは、利用されていないバイオマス(生ゴミや家畜ふん尿、汚泥など)から生産可能で、生産コストも極めて安いことが特徴です。こうした資源を正しく堆肥化すれば、衛生的で安全な肥料が利用できることになり、さらに廃棄物がリサイクルされることで地球環境の負荷も軽減されます。
従ってミライエでは、安価で良質な堆肥生産の技術を社会に普及させることを、会社の大きな使命と考えています。独自のすぐれた堆肥生産技術により、より良い地球環境と農業の発展を実現したい、それがミライエの願いです。
10数年前まで環境分野は未知の産業でしたが、21世紀に入り環境とエネルギー分野が融合することで大きく進展しました。これからの未来は、環境と農業分野が融合することでさらに大きな発展を遂げることでしょう。環境分野は今後、人類にとっての根源的な課題において、より重要な貢献を果たしていくものと考えています。